TECHNOLOGY 技術紹介・発明紹介

細胞老化の予防因子探索に向けたBirA酵素標識法の応用

ポイント

  • ヒートショックタンパク質の細胞保護機能に着目
  • BirA酵素標識法でタンパク質相互作用を高感度に検出
  • 高齢者の筋力低下予防への応用の可能性

技術の内容

細胞ストレス存在下における変性タンパク質の探索

高齢者の筋力低下の予防として、ヒートショックタンパク質(Heat Shock Protein/通称:HSPB)の細胞保護機能に着目し、HSPBの各種細胞ストレス存在下における標的タンパク質の探索を進めています。 BirA酵素標識法は生きた細胞内のタンパク質間相互作用をビオチン(ビタミンB群に属する水溶性のビタミン)で標識するユニークな酵素標識技術です。また、改変型のBioID2酵素標識法をいち早く導入し、結合タンパク質の探索に活用しています。薬剤による細胞老化モデルを作成し、AI技術と組み合わせ、画像解析から細胞老化の程度を判別する実験系の立ち上げを進めています。

従来技術との比較

BirA酵素標識法を用いたタンパク質の作用の検出

従来技術では、相互作用の弱い複合体や微量な結合タンパク質の検出は困難でありましたが、本技術では細胞内に蓄積したビオチン標識タンパク質をストレプトアビジンの高い親和結合で高確率で回収し、高感度に検出が可能となっております。

産業応用のイメージ

早期診断マーカー・予防サプリメントへの応用

高齢者の筋肉減退症の早期診断マーカー、予防サプリメントの開発などへ応用したいと考えております。

特許出願

なし

希望の連携地域医療、エンジニアリング・食品産業との連携を希望しております。ライセンス・共同研究
担当アソシエイト八百板 寿参

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